オンラインで思いを語る難しさをどうクリアするか・・・
新しい年を迎え、令和三年1月24日に、hand to hand今年初めてのオンラインイベントを開催しました。
お題はこちら↓
「もしも自分に何かあったら、子供は?家族は??みんなと不安や思いを語り合いたい!〜オンラインカフェのお誘い」
今回、勉強会ではなく「カフェ」と銘打った以上、どうすれば参加された方達に「語って」いただけるか、これが主催者側のテーマでもあり、悩みどころでもありました。
リアルで顔を突き合わせば、内容が「思い」だったら言葉は広がっていくものと思われます。
実際、別イベントでリアルカフェを開催したスタッフは、リアルだから言葉が繋がるし涙を流す人も続出した、それくらい抱えていたり、思いがたくさんある・・・と教えてくれました。
以前勉強会で、オンラインでは語り尽くすことが難しいと言った人がいて、実際私もその時そう思うところがありました。
さて、どうしたものか。
とりあえず、テーマはあった方が入りやすいよね・・・でもテーマが邪魔してテーマ以外のことは言い辛かったりしない?
スタッフで協議を重ねた結果、今回は・・・
『一人の話も全員で共有したいから、グループでのセッションはしない!』
『グダグダ上等!声が重なろうが、まとまりがつかなかろうが、とにかく声を出してもらってチャットをガンガン使ってもらおう!』
今回決めたのは、これだけでした。
出たとこ勝負!まさにこれで決定です!
参加者に事前協力をお願いしてみると・・・

申し込みフォームの書き込みは、イベント開催予告をしてから割と集まりが鈍かったのもあって私も油断をしていました。
ある時気付くと定員20件をとうに超えていて、慌ててフォームを閉じるという事態に。
そのあとに参加をお断りしてしまった方達も結構いらっしゃって、本当に心苦しかったです。
でも、オンラインカフェは今後も定期的に続けていこうと最初から決めていましたので、参加いただける時にぜひ、のぞいて頂けたら嬉しく思います。
さて、その時点で25件の申し込みを頂き、はたと気付きます。
自己紹介してもらったとしても、この人数ならそれだけでイベント時間は終わってしまいそう。
散々考えて、参加表明をいただいた皆さんにあるお願いをしてみました。
ただ、それを受け入れてもらえるかどうかは不安でもありました。
もしかして、それに関してはやはり拒絶感だってあるんじゃないか。
つまりそのお願いとは、発信したい自分の思いのコメントや写真、資料などがあれば当日共有をお願いできないかというもの。
zoomが苦手という方も多かったので、こちらにメールで添付して頂ければお預かりし、当日私が共有しますとみなさんにメールしてみました。
もちろん個人情報になるので、イベント終了後は即破棄することもお伝えしました。
けれどプライベートを公開するわけですし、こんなことお願いしても大丈夫かなと、だんだん不安も重なってしまったり・・・。
そもそもそれを集める意味の一つには、発信の意味もありながら、実は会の進行をする上で話題を提供いただけたら、スムーズに他のみなさんからも言葉が聞けるかもしれないという、こちらの勝手な考えでもあるわけです。
「〇〇さん、どうですか?何か言ってください!」
と急に言われたって、何話したら良いか戸惑ってしまうだろうし、だからって自己紹介で時間を全部使い切るわけにもいかないし。
正直、苦肉の策ではありました。
ところがこちらの心配に反して、多くの方がコメントや写真、資料を寄せてくださいました。
ここまで共有していいのかなということもあり、一つ一つ再度確認を取らせていただいた上で公開しました。
たくさんいただいたのでパワーポイントにて編集し、当日はそれを共有しながら声やチャットで、みなさんとリアルとはまた少し違うけれど、オンラインらしい交流と思いの共有ができたと思います。
ご提供いただいた皆様、本当にありがとうございました!
いただいたものは破棄しましたが、表紙だけこの報告のためにスクショを撮っておきました。
その表紙には「赤い飛行機の真実」と書いています。
同じ方向を向いて飛んでいる飛行機の中に、赤くて目立ってしまうひとつの飛行機が、他の飛行機とは別の方向に飛んでしまっている。
その飛行機と私たちの子供達を重ねてつけたタイトルです。
そしてその飛行機達の真実を保護者が語り、当事者が語り、支援者が語り、貴重な時間になったのではないかと思っています。
今回ご参加いただいた皆様に、それぞれお話いただけたことで、多くの共感と、学びと、勇気をいただけた時間でした。
本当にありがとうございました。
また次回、お会いできたら嬉しいです。
いただいた資料やコメント、感想を抜粋で短い文章にまとめました

■皆さんのお話に凄く共感できます!
■子供三姉妹みんな知的障がい者です。私は身体障がい者です。夫の優しくない一言がきついです。
■保護者の署名活動で、支援級を増やす動きがあります!
■環境を整える事というお話、すごく分かります。
■市議会議員さんなどが行政の隙間を埋めてくれる動きもあるので、いつか様々な壁がなくなることを願ってます!
■学校の先生の環境改善も大事ですね。うつの先生も多いと聞きます。
■ご主人のサイコパス的な態度、言葉に苦しんでるお母さん達多いです(´;ω;`)
■不登校支援でも、お父さんの協力の有無は大きいと言われています。大半は非協力的、ジェンダーの問題もあると思います。
■英語表記の直訳では「神経発達のずれ」であり、障害と言っているのは日本のお医者さん達が付けたものかと思います。
■私に何かあった場合は夫が対処するのは難しいです。その場合は「後見人」になるのでしょうか?以前、手続きに代理で行けますよと相談支援の方に言われた気もします。
■(お子さん方は)とても良い所をいっぱい持っていてステキですね。
■ここにいていいんだよって場所が増えていくといいなぁ、と思います
■「大丈夫」という言葉はとても凄いと思いました。
■私は今まで何も行動して来ませんでしたが、今日 皆さんのお話を聞いていると、それぞれに活動されているとの事で頭が下がる思いです。これから私も自分には何ができるかを考えて行動に移していきたいと改めて思いました。
■有意義な時間でした。
■お薬を処方されて、服用されている方は多いのでしょうか?今後の活動の参考にお聞きしたいです。お薬以外の方法をママたちに届けれるように。
■今日は、ありがとうございました。みんなが笑顔でいることが大切ですね。
■歌手のミネハハさんが歌っている「かあさんの道」という歌が心に響きます!きっと勇気をもらえると思います。ちなみに私は涙腺崩壊しまくりました。
■お話聞けて勉強になります。有難う御座いました。
■とても良い貴重なお話ありがとうございました。発達障害の名前を変えたいです
■いつも気になるテーマを企画して下さり有難うございます。子どもたちの安心していられる居場所で、あり続けられますように。
■今日はありがとうございました。これからもたくさんの方と情報共有していきたいです。
■今日はありがとうございました。みんなが生きやすい社会になるようにいろんな人とつながることが大切ですね。また参加させていただきます。
■またこういう機会があれば参加させていただきます。ありがとうございました!
■悩みや不安を共有できるほっこり会の立ち上げを考えています。これからよろしくお願い致します
■オンラインカフェという形で、学ぶという目的以外に思っていること、考えていることを発信して、またそれを聞くことで、気づきや新たな発見があって有意義な時間だったと思います。
■今日もありがとうございました。お声をたくさん聞かせていただき大変学びが多かったです。
私にできることは何か、他にもできることはないかを考えながら、引き続きこの勉強会に参加させていただきたいと思います。

※参加いただいたお母さんのブログ
↓
■ 木琴家族http://mare821.cocolog-nifty.com/blog/
「こどもの名言」(木琴家族より)↓


※福岡市には「障がい者フレンドホーム」という、福祉サービスではない地域の公民館的存在の場所が、中央区を除いた各区にあります。
フレンドホームの職員さん達もご参加くださいました。
基本的に、土・日曜日も開館していて、いろんな活動や勉強の場を提供したり、親の活動中は子ども達を見ていてくださったり、親たちのやりたいことや思いをうけとめ、一緒に考えてくれる場所です。
フレンドホームさんの活動は、大変大変意義深いものがあります。
福岡市身体障害者福祉協会
http://c-fukushin.or.jp

■フレンドホームさんへ行ってみます。
■フレンドさんのお言葉で「お母さんに余裕がないと」と言われていたのが印象的でした。
■(フレンドホームさん)フレンドホームへいつでもお越しください。お待ちしています。あっ月曜日は休みです。
■(フレンドホームさん)本日は大変貴重な機会を与えていただき本当にありがとうございました。
お母さんが一人で抱え込んでいるような印象を大変受けました。
フレンドはこうでなければならないという場所ではありませんので、出来ることは前向きに協力いたしますので、気兼ねなくお声かけていただければと思います。
本当にありがとうございました。
フレンドホームで活動をされている「笑心笑心(えみえみ)」さんからもご参加いただきました。
発達障害を持ったお子さんのお母さん方が活動されているグループで、フレンドホーム、農協などの協力を得ながら、多くのイベントを催されています。
提供いただいた写真には、その活動内容と参加者の楽しそうな姿が写っていて、みなさん感銘を受けたようです。
なんとこのカフェ終了後も、笑心笑心さんの話題はつきませんでした。
興味のある方は、福岡市東障がい者フレンドホームに問い合わせてみてください。
■(笑心笑心さん)フレンドホームの方々は本当に行政の行き届かない部分の支援をしてくださいます。
とても大切な場所だと感じてます。いつもありがとうございます(*^^*)みなさんも是非地域のフレンドホームへ行ってみてください\(^o^)/

※ホームレス支援の「おにぎりの会」からもご参加いただきました。
ホームレスの方には、知的障害の方もたくさんいらっしゃるとのこと。
私たち親が突然亡くなってしまたら、ホームレスになってしまうことだってあり得ます。
動画を用意していただき視聴しましたが、命をつなぐ活動に全員が考えさせられました。
おにぎりの会ホームページ↓↓↓
http://onigirinokai.web.fc2.com/onigiri/top.html

■ご縁あって、おにぎりの会のみなさんに先日アミカス高宮でお会いしたんですが、今回のビデオ観てさらに、大切なことに気付けました。そして、発達障がいと切り離せない部分は感じていたので、本当に胸に響きました。
■(おにぎりの会さん)今日はありがとうございました!
色んな方のご家族のお話しを聴けてとても学びになりました。ひとりひとりが安心して(ご家族の方も含め)生活できるような社会にしたいですね。

■(スタッフより)今回の思いを発信する場としての機能を果たすことができたと考えます。
などなど、多くのコメントや感想をいただきました。
みなさま、ありがとうございました。

次回のhand to handは3月7日(日)10:00〜12:00に開催します。
内容は「相談支援」について。
詳しくは近日中にお知らせいたします!
2021年2月12日 at 9:24 PM
しっかりと纏めて頂き、忘れかけてた内容も再確認できました。
拭えない思いは、心に留めたままです。判断力のある大人の男(あるいは女)の言動に苦しめられ、、それは、過ぎ去っても、蘇ってしまう悪夢のような日々だし、その人の本質を見せつけられた密室の出来事でもあるから、全ては話せない場ではありますが、想像する切掛として口火をきることになる場だったと思います。
優生保護を主張する人達は、医者であろうと弁護士であろうと大勢いるのです。そしてそれはあくまでも最後まで自分を守りたい人達の言動です。
その考え方には、血の繋がりを否定するかのように、自分を正当化し、相手を否定し続ける態度しか見られません。
全く障害を無意味としてしかみられない人の存在を突き付けられたのが、哀しいかな夫の言動でした。
きっと、最後まで自分の人生だけを見つめて、善人として全うされると思います。
娘や息子は、本当に心優しい人間に育っていると思います。ただ、ただ守っていきたいと思うばかりです。
民生員としても、おにぎりの会は、存じあげていましたので、今後もすこしでも力になっていけたらと思いました。
2021年2月14日 at 1:50 AM
豊原さん
ご参加いただきありがとうございました。
本当は言葉にして外に公表することも勇気が必要であったと察しますが、それでもお話いただいたことに、豊原さんの強さと、頑張りと、思いを強く感じました。
同じ思いの方がことのほか多く、共有できたこと、共感を呼んだことは、その豊原さんの勇気のお陰であったと感謝しております。
まだまだ理解されず、身内ですら障害は良からぬものという間違った考えははびこっていますが、発信を続けること、思いを共有して共に考えること、地道なことながら止めてはならないと考えています。
これからも続けていきますので、よろしくお願いいたします。
また、おにぎりの会や笑心笑心さん、フレンドホームさんのように、精力的に活動されている方々と繋がれたのも今回の大きな収穫でした。
オンラインカフェは、また今後も定期的に続けていきたいと思っています。