ネットで目についた障害児の親たちの、溢れんばかりの数々の声から、ほんの一部を拾ってみました。当然全てを取り上げることはできませんが、この一部の声からも、何か見えてくると思うので、それらの声を羅列形式で記してみようと思います。

障害児の親たちの本音

まずは、目を通してください。

○小さい時には子どもを絶対に守ろうと思ったが、成長するにしたがって問題行動が頻発し、誰に相談もできず絶望しています。

○もう無理です、助けてください! と言えるわけもなく、言えても誰に言っていいのかわからない。

○診断を受け止める強さがない。自分が情けない。

○療育機関も、病院もいっぱいで、相談支援の先の実質的な支援を受けることが難しい。

○保育園や幼稚園、学校の理解がなく、親も子も孤立している。

○親は毎日のように謝り続けている。環境による弊害が多いにも関わらず、親が悪いと言われ続ける。

○子どもは障害があっても、実は障害による辛さや苦しいことを我慢したり、健常の子よりも頑張っている。でも、耐えられなくなってパニックになる事も多い。それが周りには伝わらない。

○問題行動を何とかしろと言われても、親でも太刀打ちできないことは多い。そう要求してくる人が原因を作っていても、人に迷惑をかけていると思うと、反論ができない。

○家族、周りの人が理解しようとしてくれるなら、それだけで大きな支えになる。

○虐待しているから子どもが障害を持ったと憶測で言われる。

○愛情不足、躾がなっていないと言われる。

○こんな子、怖くて近づけない、うちの子と遊ばせられない、表に出てくるな……と、外に出ることすら拒否される。

○子どものことは大好き。だけど問題行動のある時は憎い。恨んだりする事もある。

○子どもは人のことを好き。なのに、なぜか愛してもらえないような問題行動を取ってしまうのが親としても悲しい。

○子どもがパニックを起こしたら、自分も泣き叫びたい。どうすればいいかわからない。子どもと一緒に消えてしまいたくなる。

○一緒に死のうと何度も思った。でも、できなかった。

○兄弟たちに迷惑をかけられない。周りの人にも迷惑をかけてはいけない。

○健常児の親のように、育児がひと段落したという時期はやってこない。大人になてもずっと一緒にいなければならない。親には自由な時間などない。

○自分が死んだらどうなるのか。一人残すことなどできない。考えただけで恐ろしい。

その他にもいっぱい……。

ひたすら羅列しましたが、これらは、ほんのほんの一部にすぎません。ただ、このほんの一部からも見えてくることはあります。

障害児の親たちの本音から見えるものは

全体を見ても、明るい将来を思わせる声が実に少ないことが分かります。その理由は、次のことが考えられます。

◾️障害についての世間での理解が、まだまだ進んでいない。

◾️相談できる場所や病院がない、またはわからない。

◾️自分たちの存在が、周りにとって迷惑だと思っている。

◾️周りのキツイ言葉や態度に精神的ダメージを受けている。

◾️社会から孤立している。

◾️子どもにかかりきりで疲弊している、不安が積み重なる。

その他にもたくさん原因は考えられますが、ここに記した項目だけでも、たくさんのことが分かります。

相談機関や病院などに、なかなかつながることの出来ない現状が、不安を大きくさせてしまっています。

何でも話せる相談支援員との出会い、子どもを福祉面でサポートする事業所や、医療面からサポートできる病院との出会い、そして将来の不安を少しでも少なくするための様々な専門家たちとの出会いが、うまくいかない場合が多い。

これらを、どうすればうまくつなぐことができるか、親たちに教えてくれる機関、窓口がなければ、露頭に迷うことになります。

そして、何よりも周りが理解してくれていること、地域に暮らしていける環境が整わなければ、完全に孤立してしまします。

この立ちふさがった困難さは、障害を持った子どもたち、そしてその親たち自身が解決できるものの方が少ないと思われます。

むしろ、実は周りの協力で解決できるものがたくさんあるように思えます。

皆さんは、どう思われますか?

障害者本人の言葉が教えてくれること

ある発達障害当事者の声です。

「周りができているのに、自分ができないことは解っていた。悔しくて、ストレスから汚い言葉を吐いたり、周りを困らせた。本当は、汚い言葉は自分にこそ言いたい言葉だった。

だからこそ、そんな子どもを愛して理解してほしい。言葉にしたり表現するのは苦手だが、本当はちゃんと解っています。愛情も伝わっています。」

自分のことで、周りが自分や親を拒否しているなら、それは一番辛いことなのかもしれません。

どんなに障害が重くても、実は本人は解っているのだということを、忘れてはいけないと教えてくれています。

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